2008年03月24日

ひとのいのちをうばうこと

Eさんからはありがたいことに、沢山の漫画をお借りしてます。
新刊が出るたび貸していただいているシリーズを数え上げましたところ、同じくヘビーな漫画読みである後輩に心底呆れられるくらいお借りしていますが、その中の一つ、『チキタ★GUGU』の最終巻をお借りしました。
版元の廃業・清算の話を聞いて、一番不安を覚えたのがこのチキタの最終巻の行く末でしたが、無事に親会社の元での発刊を迎え、心底安堵を覚えました。

で。
最終巻を読みまして。



一冊まるまる号泣。



前巻も相当泣きましたが、駄目だ、これ。
ちゃんと自分の買って、本棚の貴賓室に入れよう。
そう心から思った。

今までかなりの本や漫画を読み、自分でもかなりの量の小説を書いてきましたが、その傾向を考えるに。
多分私は一生、「人殺し」という問題を、考え追いかけていくんだろうなと思う。

人殺しを、暴力を、戦争を、よくないことと否定することはたやすい。
けれども。
けれども、と思ってしまう自分がいる。
よくない、の一言で終わらせることのできない自分がいる。
なぜそれがなくならないのか。
それを肯定するために使われる言葉が『正義』であることにジレンマを感じるし、ならばそれが肯定されうる『正義』とは何なのか、ということに対して、疑問と追求の気持ちはやむことはない。


『チキタ★GUGU』は、人を食べる妖と人の物語です。
捕食するものとされるもの、その二者の間に言葉と心が通じてしまった時、どうなるのか。
このテーマは、他に色々な名作と呼ばれる作品があると思いますが。
最後まで読み終えて、しんみりと思った。
こういう話は、私には絶対書けないよなあ、と。

凄い、と思いました。

人の命を奪うことは、罪だ。
決して許されない罪だ。
そこに理由はいらない。それは理屈じゃない。
でも。
でも、の先にあるものを、見せていただいたように思います。
本当によい作品を、読ませていただきました。
ありがとうEさん、私も買います。

ここで切に思ってしまうのが。
もう一つ、人殺しと罪と命について真っ向から描いた、大好きな漫画が早く完結してくれないかということ。
すみません。
『原獣文書』の最終回、切なる思いでお待ちしております……。
伏してお待ちしております……。
posted by Sae Shibazaki at 22:16| Comment(0) | 読書
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